ブログ

トタン・ガルバリウム屋根のサビ対策|金属屋根の塗装とメンテナンス

1月 15, 2026

株式会社リキれん

トタンやガルバリウム鋼板などの金属屋根に発生するサビは、放置すると穴あきや雨漏りにつながることがあるため、早めの対策が大切です。
金属屋根は軽くて丈夫な一方で、表面の保護層が傷んだり、潮風や雨風の影響を受けたりするとサビが進みやすくなります。

こちらでは、サビが発生する原因や注意点についてご説明をさせていただきます。
あわせて、金属屋根の寿命に関わりやすい「ケレン(下地処理)」の重要性、エポキシ樹脂系のサビ止め塗料を用いた塗装の進め方、さらにトタンからガルバリウム鋼板への葺き替えといった根本的な対策までお伝えさせて頂きます。

金属屋根の大敵「サビ」が発生する原因

金属屋根、特にトタンやガルバリウム鋼板は、耐久性と軽量性から住宅や工場などで多く採用されています。
一方で注意したいのが「サビ」です。
サビは見た目だけの問題ではなく、進行すると屋根材が薄くなり、雨漏りにつながる可能性があります。

経年劣化と大阪湾からの潮風の影響

金属屋根のサビは、主に「保護層の劣化」と「外部環境」の影響が重なって起こります。
トタン屋根の亜鉛メッキ層や、ガルバリウム鋼板の亜鉛アルミ合金メッキ層は、紫外線や雨風、気温差などにさらされ続けることで、少しずつ劣化していきます。
保護層が傷むと鋼板が露出しやすくなり、酸素と水分に触れることでサビ(赤サビ)が発生し始めます。

特に、大阪湾に面した地域やその周辺では、潮風による塩害がサビを早める要因になりやすいです。
潮風に含まれる塩分が金属表面に付着すると、腐食の反応が進みやすくなり、通常の環境よりも劣化が早まる傾向があります。
塩分は目に見えにくく、塗膜のわずかな傷や劣化部分から入り込むこともあるため注意が必要です。

金属屋根のサビ発生を促進しやすい要因を以下にまとめます。

発生要因具体的なメカニズム主な影響を受ける屋根材
経年劣化紫外線、雨風、寒暖差で塗膜やメッキ層が劣化し、微細な割れ・剥がれが生じて素地が露出する。トタン、ガルバリウム鋼板
物理的損傷飛来物の衝突、施工時・メンテナンス時の踏みつけ、積雪による摩擦などで傷が付く。トタン、ガルバリウム鋼板
環境要因(塩害)潮風の塩分が付着して腐食反応を促進。海岸部・湾岸部で顕著になりやすい。トタン、ガルバリウム鋼板
環境要因(その他)酸性雨や大気汚染物質などが付着し、腐食が進行しやすくなる。トタン、ガルバリウム鋼板

サビを放置すると穴が空き、即雨漏りに繋がる

金属屋根のサビは、初期は表面の変色程度に見えることもありますが、放置すると少しずつ金属が削られ、屋根材の厚みが失われていきます。
サビは金属が酸化してできるため、もろくなり、進行するとピンホールと呼ばれる小さな穴や、腐食孔(孔食)が開いてしまうことがあります。

屋根に穴が開くと、そこから雨水が入り込み、雨漏りが発生する可能性があります。
雨漏りは天井や壁のシミだけでなく、野地板や垂木などの構造材を傷める原因になることもあります。断熱材の性能が落ちたり、湿気が増えてカビの原因になったりするケースもあるため、サビは早めの発見と対処が大切です。

金属屋根塗装の肝は「ケレン(下地処理)」にあり

金属屋根の塗装で、仕上がりと持ちを大きく左右するのが「ケレン」と呼ばれる下地処理です。
サビや古い塗膜が残ったまま塗装をすると、塗料が密着しにくく、早い段階で剥がれや浮きが出ることがあります。
その結果、サビが再発しやすくなるため、ケレンはとても重要な工程です。

ケレンは表面をきれいにするだけでなく、新しい塗料がしっかり食い込む下地をつくる作業でもあります。
下地処理を丁寧に行うことで塗装の密着性が高まり、屋根を長く守りやすくなります。

古い塗膜やサビを削り落とす作業が耐久性を決める

ケレン作業では、古い塗膜や浮きサビ、チョーキング(粉化した塗膜)などを除去し、塗料が密着しやすい状態に整えます。
この工程が不十分だと、どれだけ高品質な塗料を使っても性能を発揮しにくくなります。
主な目的は以下の通りです。

  • 劣化した塗膜や浮きサビを除去し、密着を阻害する要因を取り除く。
  • 表面に細かな凹凸をつくり、塗料の食いつきを良くする。
  • 粉状になった塗膜を除去し、塗料が下地に定着しやすい状態に整える。

ケレンには状態に応じた種類があります。
屋根の状態を見ながら、適切な方法を選ぶことが大切です。

ケレンの種類作業内容適用状況特徴
1種ケレン(ブラストケレン)研磨材を吹き付けて塗膜やサビを完全に除去し、金属素地を露出させる。重度のサビ、全面的な塗膜剥離、新設に近い状態にしたい場合。密着性と防錆効果が高いが、費用と時間がかかる。
2種ケレン(動力工具ケレン)電動工具で浮きサビや劣化塗膜を除去する。広範囲のサビや塗膜劣化がある場合。効率よく高いレベルの下地処理ができる。
3種ケレン(手工具ケレン)ワイヤーブラシなどの手工具で浮きサビや脆弱塗膜を除去する。軽度のサビ、部分的劣化、狭い場所。費用を抑えやすいが、仕上がりは作業者の熟練度に左右される。
4種ケレン(水洗い、清掃)高圧洗浄などで汚れを落とし、研磨作業は行わない。塗膜の劣化が少なく、汚れが中心の場合。簡易だが、サビがある場合は不十分になりやすい。

トタン屋根やガルバリウム鋼板屋根のサビ対策では、浮きサビや脆弱な塗膜を除去する2種または3種ケレンが選ばれることが多いです。
ケレン後は粉塵や削りカスを清掃し、高圧洗浄で洗い流したうえで、十分に乾燥させることがサビ止め塗料の密着に関わります。

サビ止め塗料(エポキシ樹脂)の徹底塗布

下地処理の次に重要なのがサビ止め塗料の塗布です。
サビ止めは金属表面と上塗り塗料の間に接着層をつくり、酸素や水分が金属に触れにくい状態に整える役割があります。

金属屋根でよく用いられるのが、密着性と防錆性に優れたエポキシ樹脂系のサビ止め塗料です。
塗膜が緻密になりやすく、長期間にわたって屋根を保護しやすい点が特徴です。

  • 強力な密着性:金属表面に食い込みやすく、上塗りとの接着層を形成しやすいです。
  • 優れた防錆効果:酸素や水分を遮り、サビの進行を抑えやすいです。
  • 高い耐久性:丈夫な塗膜になりやすく、下地を保護しやすいです。

サビ止めの工程では、塗り残しをつくらないことが大切です。
特にボルト周りや継ぎ目、谷部分などはサビが出やすい箇所のため、丁寧に塗布することが求められます。
また、乾燥時間を守らないと塗膜の性能が出にくくなる場合があるため、メーカー指定の乾燥時間を確認しながら進めます。
状態によっては2回塗りで塗膜の厚みを確保することもあります。

下地処理とサビ止めを丁寧に行うことで、上塗り塗料の性能も活かしやすくなり、金属屋根の長寿命化につながります。

トタンからガルバリウム鋼板への葺き替えも対応可能

塗装はサビ対策として有効な手段ですが、劣化が進んでいる場合や、より長期の耐久性を求める場合は、屋根材そのものを交換する「葺き替え」も選択肢になります。
古いトタン屋根からガルバリウム鋼板へ葺き替えることで、将来的なメンテナンス負担を抑えやすくなるケースもあります。

トタン屋根の劣化が著しい場合は葺き替えが最善策

トタン屋根は施工しやすく費用を抑えやすい一方で、サビが出やすく、メンテナンスを怠ると穴あきや雨漏りにつながりやすい傾向があります。
広範囲にサビが広がっている、複数箇所に穴がある、屋根材が浮いている・剥がれている、変形が目立つといった場合は、塗装や部分補修だけでは追いつかないこともあります。

こうした状態では、葺き替えによって屋根の機能をしっかり回復させることが可能です。
初期費用はかかりますが、長期的に見ると安心感やメンテナンス計画の立てやすさにつながります。

ガルバリウム鋼板の優れた特性とメリット

ガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛・シリコンの合金メッキ層によって、トタンより耐食性が高いとされる屋根材です。
軽量で建物への負担が少なく、デザインの選択肢も増やしやすい点が特徴です。

特性トタン屋根ガルバリウム鋼板
耐用年数10年~20年程度25年~40年程度
耐食性(サビにくさ)比較的低い非常に高い
軽量性比較的軽量非常に軽量
デザイン性限定的多様な色や形状
断熱性・遮熱性低い断熱材一体型など高機能製品あり
メンテナンス定期的な塗装が必要長期間メンテナンスフリー

初期費用はトタンより高くなる場合がありますが、耐久性やメンテナンス性を踏まえると、費用対効果が合いやすいと感じられるケースもあります。

葺き替え工事の流れと費用相場

葺き替え工事は、既存屋根材を撤去し、新しい屋根材を施工する工事です。
一般的な流れは以下の通りです。

葺き替え工事の一般的な流れ

  1. 既存屋根材の撤去
  2. 下地の点検・補修
  3. 防水シート(ルーフィング)の設置
  4. 新しい屋根材(ガルバリウム鋼板)の設置
  5. 役物(棟板金、ケラバなど)の取り付け
  6. 最終点検・清掃

費用は屋根の面積、既存屋根材の種類、下地の状態、足場の有無、使用する屋根材のグレードなどで変動します。
また、既存屋根を撤去せずに上から施工するカバー工法(重ね葺き)は、撤去費・処分費が抑えられるため費用を抑えやすい場合があります。
ただし、適用できるかどうかは既存屋根の状態によるため、点検で判断することが大切です。

金属屋根のサビは、最初は小さな変色に見えても、進行すると穴あきや雨漏りにつながることがあります。
だからこそ、サビを見つけた段階で状態を確認し、塗装で守れるのか、それとも補修や葺き替えまで視野に入れるべきかを整理しておくことが大切です。

また、金属屋根の塗装は「どんな塗料を使うか」だけでなく、ケレン(下地処理)やサビ止めの入れ方で仕上がりと持ちが変わりやすい工事です。

皆様の屋根を長く守るためにも、まずは点検で現状を把握したうえで、暮らし方やご希望に合ったメンテナンスをご提案をさせていただきます。

著者情報

著者名:谷 一也

株式会社リキれんの谷と申します。
弊社は、大切なご自宅を長持ちさせる「長持ち塗装」を最も大切にしています。
価格の安さ・高さではなく、地域の気候や建物の素材に合わせて、最適な塗料と施工方法をプロの職人としてご提案し、1回の塗装でしっかり家を守ることを目指します。
全国基準の提案と施工管理を徹底し、地元大阪の皆様に愛される、景観も美しく長持ちする塗装工事をお届けしていきます。